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【退職給付会計の話】 |
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今回は退職給付会計の話。企業は退職給付会計を導入すべきか?主に従業員の数も多く、退職金の引き当てや準備が必要な企業は検討すべきです。
なぜいま退職給付会計なのか?
いままでの退職金に関する会計では内部からも外部からも不明確
<内部からみて不明確であるデメリット>
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会計上想定していない退職金給付に係る債務があるため本当に企業が負担すべき退職金給付債務が認識できない |
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企業が将来負担しなけれはならない年金資産等が明らかにならず、問題発生時には大きな負担になりやすい |
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早期に財務負担回避のための措置をするべきなのに結果として見落としがちとなる |
<外部からみて不明確であるデメリット>
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その企業の将来負担債務が把握できない |
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そのため、その企業の財務データの信頼性が損なわれる |
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その企業への信用にかかわり、機動的な資金調達の阻害となる |
【給与引当金】
・ 引当金設定基準が企業の都合でまちまち
・ 引当率がまちまち
【企業年金掛金】
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年金債務が企業会計からみてオフバランスとなっている |
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費用の二重計上がおこりうる |
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現金主義と発生主義の混在から起こる混乱 |
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退職給付に関する費用の一本化を求める必要がある |
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そこで退職給付会計!! |
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退職給付会計とは?
企業会計基準の国際標準化(グローバルスタンダード)の中からの要請で導入
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国内の会計基準の見直し作業の中から「退職給付会計」が平成13年3月期から導入された
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一時金、企業年金の会計処理の統一化
退職給付会計によってどのように変わるのか?
包括かつ統一された会計基準の導入
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退職一時金と企業年金はいずれも退職後に支払われる労働の対価に違いなく、企業年金だから法人の会計と別物というような法人格の違いや支給方法、給付原資の積立方法の違いなどを問わず包括的に扱います。 |
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企業が負担する退職給付は、従業員が退職した時点で支給されるもの。退職給付会計基準は、この退職時を計算の出発点としてそこから遡って予測給付債務を算出します。 |
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これをもとに現時点で企業が負う退職給付債務を表示します。 |
退職給付債務の計算
従業員各人の予想退職時期ごとの退職給付見込額のうち期末までに発生していると認められる額を、一定の割引率を用いてそれぞれの残存勤務期間にわたって現在価値に割引し、その全員分を合計して退職給付債務とします。
退職給付会計の手順
1. 退職給付債務を見積もります
2. 年金資産の時価を把握します
3. 退職給付費用を算定します
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個々の従業員ごとの膨大な計算作業がつきま といます。
システムを利用して効率的な決算作業が必要です。
退職給付見込額の実際の計算
退職給付債務を計算する前提として退職給付見込額を算出する必要がある
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実際には退職事由(自己都合か会社都合か、生存退職か死亡退職か)、支給方法によって金額が異なるので、こうした「要因の発生率」を考慮する必要がある |
実際の退職給付見込額の計算プロセス
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現時点(当期)から規程等で定められた定年退職時までの各期を予想退職時期とする |
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仮にある期で退職したら退職給付額はいくらになるかを予想退職時期ごとに計算する
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実際には退職事由(自己都合か会社都合か、生存退職か死亡退職か)、支給方法によって金額が異なるので、こうした「要因の発生率」を考慮する必要がある |
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予想退職期ごとの退職確率を退職事由別に算定する |
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各期における退職事由別の退職給付額にそれぞれの退職確立を乗じた額が、各予想退職時期における退職給付見込額となる |
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退職給付会計基準では、退職給付債務は個々の従業員こどに計算することらなっているため、退職給付見込額の算定も個々の従業員ごとに計算する
今後、上場をめざす企業にとってはディスクロージャーの関係で財務内容の透明化を検討せざるを得ません。特に優秀な人材を確保と長期に安定的に採用しいこうという傾向が強まりますから、退職金の引き当ては検討せざるをえません。そういう意味で退職給付会計の導入が必要となりますが、当面、本当に必要なのはやはり従業員が500人から1000人以上の規模となりますと、その総額は大変な額にもなり、また個別にデータ管理が必要となりますから、こういう企業こそ前向きに導入を考えたいものです。
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